Meet the Meat

サイボクミート

もちろん肉好きなので、毎晩眠る前に、豚の脂の焼けるにおいや牛肉の独特の香りを思い浮かべながら楽しみに読んでいた内澤旬子『世界屠畜紀行』(解放出版社)だったのに、とうとう読み終えてしまった。素晴らしい。あちこちの書評で取り上げられているし、いまさらここで下手なことをいうのは末席を汚すようで申し訳ないですが、読んでよかった、知ってよかった、と素直に感動。自費取材というバイタリティや、たぶん本当にお好きなのだと思うのですが「私にもやらせて」と自ら作業にかかわっていく姿勢にも深く感動。自分で実際に屠ることはたぶんできないと思うけど、それでも肉への愛情がますます深まる。

表紙の豚の顔がかわいくて印象的なので、この本のことを考えるとどうしても豚肉が食べたくなる。ということで、今日の晩御飯はポークソテーにしました。ううー、うまいよー。

食べるときには、肉全体というか、生きて動いていたときの姿を思い浮かべて食べようと思った。そしてあたりまえだけど、肉を育てて捌いて運んでくれた人たちすべてにいっそうの感謝しつつ食べたいと思う。