挿絵のある本

味戸さんシリーズ

会社を出て軽く飲みに行く前に、時間があったので古本屋さんに寄る。

味戸ケイコさん挿絵のサンリオ・ギフト文庫がちょっと嬉しい。味戸さんの絵は安房直子さんの童話でよく目にしたし、ぴったりだと思っていたけど、『絵のない絵本』もアンデルセンの中では少し大人っぽいので、似合うと思った。ちなみに安房直子さんの童話では「青い花」がかなり好き。紫陽花の化身の少女が、腕の立つかさ屋の若者に海に似ているブルー傘を作ってもらう話で、小学生のときにこれを読んだあと、紫がかかった深い青のきれいな傘というのに憧れたのだった。でもいまだに、そんなすてきな傘にはめぐりあえていないのが残念。

永井龍男『カレンダーの余白』を今日も読む。短いエッセイの一つひとつに、思わず「お見事!」と膝を打ちたくなるほどの上手さ。