how to catch cold

バルト9

年末からの風邪が一時よくなったかと思ったのもつかの間、先週出社したら悪化してしまい、いまだに治らず。いい加減しつこい風邪である。

矢野顕子の名盤『SUPER FOLK SONG』の収録の様子をドキュメンタリー映画にした『SUPER FOLK SONG〜ピアノが愛した女。〜』がデジタル・リマスタリングされたので3連休初日、ユザーンと砂原良徳トークショー付きの上映回に行ってきた。公開当時は見逃したものの、その後テレビの深夜放送だったかで観て、さらに2000年ぐらいに銀座のレイトショーで観てるので、今回3回目だと思う。最初観たときは、矢野顕子って怖い、と思ったが今となっては慣れてきたので怖さよりも凄さが身に染みる。今から25年も前の映画になってしまったけど、このときにしかない音色、この時代の矢野さんの姿をいい形で残せたっていうのは本当に貴重だと思う。『ユリイカ2017年2月臨時増刊号 総特集 矢野顕子』も素晴らしい。熟読。

具合があまり良くないのでぐずぐずとお布団に入ってアンソロジーの『〆切本』(作品社)を読む。高田宏が編集者として依頼した画家から、理不尽な仕打ちを受けるくだりがある。高田はそれが忘れられず後年、画家の死を知って思わず「ザマアミロ」と思う。全体を通して、〆切に遅れがちな作家による言い訳のような文章が多いなかで、この高田宏のの「喧嘩」と、その前に収められた川本三郎の「編集者をめぐるいい話」(ここでも高田宏の「喧嘩」のエピソードが語られる)が際立っていた。