グッドモーニング

眼が合う

大事に使っていたiPod classicがどうやらお亡くなりになってしまったようで、ショックを受けている。いろいろ試してみたんだけどうまく復旧せず、新しいのに買い替えるしかないのかも、と思って電気屋に向かったら、いまはホイール仕様のiPodはないし、携帯みたいに不要なアプリが最初から入っていてうっとおしいし、イマイチ欲しいモデルがない・・・。さらに店員が言うには、Appleの新製品発表前なので今のiPodの在庫もほとんどないらしい(この店だけなのかもしれないが)。 ネットで検索していたら、果敢にもご自分でハードディスクドライブを取り換えていらっしゃる方もいて、公開されている方法も熟読したが、私にはハードルが高い・・・。どうしたもんじゃろ。

寺本愛の挿画の「眼」に引き込まれて最果タヒの『少女ABCDEFGHIJKLMN』(河出書房新社)を読んだ。それからちょっと最果タヒ祭り。『グッドモーニング』(思潮社)と『死んでしまう系のぼくらに』(リトルモア)の二つの詩集を買って読む。刺激的な詩句も多いけど、私が好きなのはこんなところ。

水面から睡蓮がのぞいているのを一瞬見た
子供の手のひらがそれをつつんで、ゆっくりと破裂した
飛んだ破片がガラスのように反射して、
これがみんなの朝焼けになるのだと知った日
わたしは散っていく自分の可能性、細胞、筋肉が向こうの海でどうなったのかをしりました
いつか
大海の真ん中朝を迎えて、そうね、もう一度
わたしと再会をしましょう

(「再会しましょう」 〜『グッドモーニング』p86)

こんなのを読むと、そうね、iPodが壊れたぐらいがなんだ、と明るい気持ちになります。