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morinori2016-05-01

今日は外出せず、一日家にこもる。日中、録画しておいた『秋日和』を観る。小津安二郎監督の「娘を嫁に出すまで」シリーズのうちの一つ。似たようなパターンの『彼岸花』『秋日和』『秋刀魚の味』あたりがいつもゴッチャになってしまう。だいたいどれにも料亭の女将役で高橋とよが出演し、同じようなパターンでおじさま連中の佐分利信、北竜二、中村伸郎と下世話な会話をし、そこに笠智衆が登場し、変わるのはヒロインを誰が演じているかぐらいかではないだろうか。『秋日和』は娘役司葉子の友人役として出ている岡田茉莉子が明るくて、そこがかわいくて好きです。

岡崎武志『ここが私の東京』(扶桑社)を読む。挿画と装丁を牧野伊三夫さんが手掛けている。これはこの装丁だからよかったのかも。文庫で読んではつまらない本かもしれない。最後の章は自身の上京物語。毎年の年賀状に「上京して○○年」と書くのは、私も同じ(特に高校までの友人に対して)。私の場合、すでに東京(といっても今はさいたまなので正確には首都圏だけど)時代が名古屋時代を超えていて、今や名古屋弁さえうまく話せなくなった。名古屋は好きだが、もはやこちらが私の場所だともいえる。岡崎さんは「今年も春はやって来る。上京してきて、やはりよかったのだ。」と書くが、私も名古屋に戻ろうと思ったことはない。そこに共感できて良かった。