人生のなぐさめ

堀江本の装丁はやっぱりいいですね

晴れると陽ざしは春めいて、南を背に歩くとそれだけで背中がぽかぽかしてくるのに、曇ると途端に寒くなる。今日は風も冷たかった。

先日、新潮社のla kaguへ出かけて、堀江敏幸&池澤夏樹によるトーク「詩の味わい、詩の効能」を聴いてきた。内容は詩だけに偏らず、翻訳の問題から言葉への取り組みといったところにも話が及んで面白かった。堀江さんと池澤さんは声も話し方も似ているような気がして、メモを取りながら手元だけを見ていると途中で話者が変わったのが気づかないくらい。でも楽しかったな。その後、食卓に池澤夏樹『詩のなぐさめ』(岩波書店)を置いておき、ちびりちびりと読んでます。詩は少しずつ読む。これがいいのよ。

ここのところ『オデッセイ』と『シャーロック 忌まわしき花嫁』を立て続けに観た。シャーロックは、マイクロフトが好きなので今回の姿に驚くが映画そのものはテレビで見ても良かったかな。さらにケーブルで『ビフォア・サンライズ』『ビフォア・サンセット』『ビフォア・ミッドナイト』をやっていたので、こちらも立て続けに録画して、観る。ジュリー・デルピーイーサン・ホークで9年ごとに撮影されたビフォアシリーズについては、主役の二人とほぼ同世代と言っていい歳なので身につまされるというか、なんというか。第1作の『ビフォア・サンライズ』なんて、今見ると若い時のことを思い出してくすぐったくて仕方ない。そして『ビフォア・ミッドナイト』は、この年齢ならではのリアルさというか。でも、ジュリー・デルピー、太りすぎじゃないか。『トリコロール 白の愛』の繊細さはどこに。

さて、週末も終わって明日からまた会社。『詩のなぐさめ』の帯には「この憂き世を生きてゆくために。」とある。そうだな、うん、頑張ろう。