お盆旅行

渋谷で買ったと思う。

夏休みだからって特別なことは何もない。今年もお盆はいつもどおりの那須板室温泉の定宿に泊り温泉三昧する。行きは、鹿沼ICで降りて「大谷資料館」に行ってみた。大谷石には以前から興味があったけれど、ここは地下の巨大な採掘場跡がそのまま見学施設になっていて、エジプトの神殿のような雰囲気がある。地下場内は気温12度。Tシャツだと寒くなってくるぐらい。機械を使わず手で石を切り出していた時代の跡が残っていたりと、結構楽しめた。帰りは、栃木の芦野石と福島の白河石からなる「STONE PLAZA」に寄ってみる。石つながり。古い石倉を隈研吾がリノベーションした美術館で、こぢんまりしているところがよい。石は素晴らしいけれど、天井などに貼ってある木材があまりにも安い感じで、アンバランスだなあと思っていたら、そもそもこのプロジェクトは予算が全くなかったんだそう。説明書によると、発注者(石倉の持ち主、石屋さん)から、「お金がないが何とかしたい。石については自前の職人がなんでもするけど、それ以外のお金があまりない」という注文が持ち込まれ、4年以上も四苦八苦した挙句に出来上がったらしい。納得。芦野石は初めて意識したけれど、冷たい感じがしなくていい石です。隣に酒屋さんがあったので、覗いてみるとあまり見たことのない日本酒が置いてある。悩んだけれど、今、人気急上昇中という那須の日本酒「大那」を購入。満足して帰途につく。

8月12日からの2泊3日の旅行では、小沼丹の『椋鳥日記』を河出書房新社の初版本(函入)で読んだ。のんびりしたユーモアが、温泉に浸かったあとにごろごろしながら読むのにぴったり。今回の日程は天気が不安定で、夜も楽しみにしていたペルセウス座流星群が観られずに終わってしまった。ここにはまた来年も来ることになるんだろうし(来年と言わず冬やGWに来ることあるけど)、また次の楽しみに取っておきたい。