本屋を巡る散歩。

マヨネーズのくだりが楽しい

ハタチの頃から髪を切ってもらっている美容師さんのお店が移転したので、2か月に一度ぐらいの散歩コースにも変化がもたらされた。だいたいが出不精なので、通勤経路じゃなかったり、家から遠かったりするような場所には滅多に行かないし、おしゃれな場所に縁もないのだけど、髪を切るときだけは別。朝早い時間に予約し、せっかくだからと街をぶらぶらし、ちょっと奮発したランチを食べると、ウィンドウに惹かれて立ち寄った店で、アンティークのチーズナイフを買ったりしてしまう。

今日もぶらぶらしていたら、古本屋さんを見つけたので中に入る。初めてのお店なのでどんな本があるのかじっくり見ていたら、北園克衛が主宰する同人誌『VOU』が山積みになっているのを見つけた。北園克衛に関しては、堀江敏幸『回送電車』シリーズの装丁で知り、原田治『ぼくの美術帖』で知り、さらに『カバンのなかの月夜』も持ってるけど、『VOU』の実物を見るのは初めて。カッコイイ。何冊かをパラパラと立ち読み。

そういえば、本屋特集だった『& Premium』no.15のなかで、旅先での本屋と旅に持参する本について語っているページが面白く、それで岡本仁の『果てしない本の話』も買って読んだけど、そこで、岡本さんが北園克衛が主宰した同人誌『vou』を東京の古本屋さんで思いがけなく入手するくだりがあった。あの本屋さんはひょっとしたら、ここかなあ。確かにネットで買うより7割ぐらい安いと思うけど、でも、私にとっては「値段は想像したよりもかなり安かった」とまではいかないな。『VOU』には手を出せなかったけど、晶文社の日常術シリーズから『片岡義男[本読み]術 私生活の充実』を見つけたので買う。このお店好きになった。次回の美容院の帰りにまた来よう。

夜はカキフライをつまみに白ワインを飲みながらBS11で『宮崎美子すずらん本屋堂スペシャル』。神保町の「ひらがな三角地帯」とか、西荻古書店を楽しく観る。岡崎武志さんは大阪へ。グレゴリ青山『ブンブン堂のグレちゃん』以来、大阪にも行ってみたいんだよねえ。