春が来た

新潮文庫の水玉の表紙が好き

先週あたりから春めいてきた。遅咲きの我が家の庭の梅もさすがに満開になった。沈丁花も良い香りを漂わせている。陽も長くなったなあ。午後、陽だまりに座り込んで本を読んでいてもなかなか暗くならず、気が付いたら、あれ、もう、こんな時間になった、という風に感じるようになった。重ねて言うけど、春だなあ。

村上春樹新訳の『フラニーとズーイ』を読んでから、グラース兄弟の物語を読み直したくなり、それからというもの、ここのところはサリンジャー祭りです。高校の時に野崎訳の『フラニーとゾーイー』を読んだときには、(今となっては恥ずかしいが)フラニーに自分を重ねちゃったりしたりして、フラニーにとってのゾーイーのような存在が自分にも欲しい、と思ったりしたもんだが、今読むと、それよりも、会話の運びが面白くて、うまいなあ、と思う。

英子の森この3連休、サリンジャーの合間には、たまった雑誌を整理したり、松田青子の『英子の森』を読んだりした。松田青子、素晴らしい。春が来たような名久井直子の装丁も素晴らしい。