台風のまえに

荒川さんの装丁は私の弟。

東京都写真美術館へ米田知子を観に行ったり、福島県立美術館へ車を飛ばして若冲を観に行ったり、『風立ちぬ』を観に行ったりしていたら、あっというまに8月も過ぎ、はや9月も半分が過ぎていたのだった。今日は明け方からの激しい雨音で目が覚める。

先日読み終えたポーラ・マクレイン『ヘミングウェイの妻』(新潮社)の原題はThe Paris Wife。とくれば、当然『移動祝祭日』を読み返したくなり、一緒にカルヴィン・トムキンスの『優雅な生活が最高の復讐である』もパラパラとめくる。盛り上がってきた1920年代のパリ気分を締めくくるのは、来週ケーブルTVで放映予定のウッディ・アレンミッドナイト・イン・パリ』を再び観ることか。パリを特集した『POPEYE』9月号も買っちゃったし、今、私のなかでは「TOKYOオリンピック」じゃなくって、パリが熱いです。

この連休はきっと台風で家にこもるだろうと思って、昨日は本屋さんに行く。買ったのは以下の三冊。

PARCO出版のは、『アンソロジー カレーライス!!』に続く企画。カレーは買わなかったけど、お弁当には惹かれた。写真もいい。収録されている人も好み。この流れで行くと、次は「おやつ」かなあ。『幻妖の水脈』には「オールタイム・ベストとして定評のある窮極の名品21篇を収録」とだけあって、古典もいくつか入っていてそれがかえって面白いラインナップだと思う。既読が半分ぐらいあるけど、意外と古典って読んでないから、こういうのは嬉しい。そして、荒川さんは、やっぱり荒川さんだ。読み始めると、もう、止まらないのである。