盛岡への旅1

光原社 中庭

鮎釣りに熱中しているだんなさんが四国に行くというのだが、私は釣りの旅には付いていかないことにしたので、ひとり、盛岡へ行くことにした。朝早く駅まで一緒に行き、だんなさんは羽田までのリムジンバスに、私は新幹線に乗る。どうして盛岡なのかと聞かれるとうまく言えないのだが、数年前からひとりで盛岡に行きたい気持ちが募っていたのだ。以前立ち寄ったときは半日だけだったし、その後は出張で上司と一緒だったので、こころゆくまで中津川沿いをぶらぶらできなかったのが寂しかったというのもある。

ホテルに荷物を預けたら、散策開始。光原社で絵葉書とレターセット、ランチョンマットを買ってから隣の可否館でアイスクリームとコーヒー。小岩井牧場のバニラアイスにカカオリキュールをかけると大人の味。啄木新婚の家を観てから、お昼を食べようと思っていたお店が早くもお盆休みのため、そのままなんとなくぶらぶら。関東はここのところ猛暑だった。盛岡も確かに暑いけど、川沿いは涼しいし、のびやかで気持ちがいい。上の橋のたもとにある古書店をひやかし、草紫堂で母と義母へのお土産を買い、釜定で自分用に鍋敷を買う(重い!)。コーヒー屋クラムボンでコーヒーを飲んでプリンを食べ、自家焙煎の豆も買った。盛岡は落ち着ける喫茶店が多いし、古いものがいい形で残っているし、いい街だと思う。

夜は、太田和彦氏ご推薦の居酒屋・愛染横丁へ。今月のお酒のなかから、まずは会津の「写楽」を。お通しは切干大根とニンニク風味の鮪のヅケ。福井の「早瀬浦」をさらに頼み、それに宗八カレイの一夜干しとネギ味噌胡瓜、カマンベールチーズ入りの磯辺揚げを頼んだら、ほんのり酔っぱらってきました。いちおう、女子の一人旅なので安全なうちにお店を後にしましたが、いいお店だなあ、また来たい。

夜はオースティンの『説得』を。3月から毎月1作オースティンを読んできたけど、これが最終。私としては、裏番長(?)エリオット氏とエリザベスのその後がすっごく気になってます。