私たちはそれぞれ、自分だけの

ジェイン・オースティンの読書会』(カレン・ジョイ・ファウラー白水社)は読んでいたけど、映画は観ていなかった。けれども、先日ちょうどケーブルで放映されたのを観て、むくむくとオースティン熱が高まってしまったのだ。そうだ、ひとり読書会しよう! ということで、本の順番にしたがって、3月の課題である『エマ』を読みなおす。私の持っているのは中公文庫。ちくま文庫の新訳と比べると古すぎるかもしれないが、でも、この古臭い文体がかえって良い効果をもたらし、エマとナイトリー氏の会話に胸がキュン、となる(もう、齢40をとうに過ぎているというのに、キュンとなるとはどういうことなんだろう・・・)。
ジェイン・オースティンの読書会』の冒頭に「私たちはそれぞれ、自分だけのオースティンをもっている。」とあるように、私のオースティンはいつまでも少女のときめきと好奇心を持ち続ける人。だからダーシーと比べて人気のないナイトリーだって、『エマ』においては少女マンガの憧れのヒーロー足りうるのだ。

昨日はタランティーノ監督『ジャンゴ/繋がれざる者』をレイトショーで観に行った。ディカブリオの悪党ぶりは良かったけど、個人的好みは前作『イングロリアス・バスターズ』かなあ。主役のジャンゴとクリストフ・ヴァルツのコンビは良いと思ったけど、ジャンゴの俳優がちょっと弱い。それゆえに、ラストの力強さにいまひとつ欠けるものを感じてしまった。一緒に観ただんなさんは「ちょっと殺しすぎじゃない?」って。まあ、そうだよね。