ようこそ輝く時間へ

増えてきた大人の本棚

今日もいちにち暑かったけど、湿度が低いので家でごろごろしている分には気持ちがいい。お昼少し前に「ピンポーン」とチャイムが鳴るから、また勧誘か、と思ってインターホン越しに応対したら「お嬢さん? ご両親は御在宅ですか?」と言われてしまった。どちらかと言えば声は高いし、舌足らずな話し方になることもあるから、電話口でよくこどもに間違われてきたけど、さすがに30を越すころからは減ってきたので、ようやく声が年齢に追いついてきたのかと思ってたんだけどなあ。しかし、勧誘につきあうのも面倒なので、ここはラッキーとばかりに「いま、誰もいません」とすこし子供っぽく返事をしてみる。そうしたら「お留守番気をつけてね」だって。くくくー。

先日『コーマルタン界隈』を読み返したら、やっぱりもっと山田稔の文章が読みたくなり、買ったまま読むタイミングを逸していた『別れの手続き 山田稔散文選』(みすず書房大人の本棚)を読む。解説は堀江敏幸。半分ぐらいはすでに読んだことのある文章だけど、このタイトルのもとにこうやって並べ替えられると以前読んだときとはまた違った趣があっていいなあと思う。良く晴れた暑い昼下がりだったけど、三連休のまんなかで、周囲の家からはほとんど物音がせず、ときおり強い風に洗濯して干してあるシーツがあおられる音がするくらいだった。そういう日にこの本を読めたというのも、良かった気がする。

夕暮れにYUMINGの『PEARL PIERCE』を聴く。このアルバムは初夏も良いけど、夏の名残を感じながら聴くのもいい。彼女の歌は最近すっかり聴かなくなってしまったけど、このアルバムだけは今でも好き。