酒のあてによし

昨日は茶道部の用事で朝早くから慣れない路線の電車に乗って遠出。空いている車両に乗り込んで、やれやれと荷物をひざに抱えて座ったら、向かいの席に座っていた男子がドアが閉まる前にあわてて飛び降りた。ごとんと鈍い音がしたので、音のしたほうに視線を落とすと、シリコンカバーに包まれたiPodらしきものが通路の真ん中に落ちている。男の子は降りちゃったし、もうドアは閉まっちゃってるし、私はひざに乗せた荷物が大きくて重くて動くのがおっくうで、たかが5歩ぐらい先にあるものなのに、拾おうかどうしようかと迷う。乗客が少ないせいか、誰も落し物には気がつかない。iPodのカバーが電車の床と同じグレーで目立たないせいか、次の駅で乗り込んできた乗客も、全然気がつかずに踏んでしまう。よし、降りる駅になったら、あれを拾って降りよう、と心に決めてじいっと見つめていたら、瑛太みたいな男の子がすたすたと乗ってきてiPodをひょいと拾う。ちょっと触って操作したりしてるから、どうするのかなあ(ひょっとして彼はこのiPodを自分のものにしちゃったりするのだろうか)と思っていたら、首をひょいと横に向けた視線の先には駅員さんが。乗ってきたばかりなのにまた電車を降りて、彼は駅員に落し物を渡しに行った。ほっとする。

今日は午後から晴れてきたので、散歩がてら本屋さんまで。なんとなく散財したくなり買おうかどうか悩んでいた酒のつまみの本を2冊買う。大島弓子の例の新刊も。山尾悠子『歪み真珠』(国書刊行会)を見つけ、これもえいっと買う。

あてによし

あてによし

ちびちび ごくごく お酒のはなし

ちびちび ごくごく お酒のはなし

ということで、今日の晩酌は焼酎(鳥飼)に、ふきのとうの天ぷら、焼き鳥、大根のバター醤油焼きなど。お酒はうまいねえ。買ってきた本をぱらぱらみながら、お酒もぐびぐび。飲みながらの読書も楽しいのだが、今日の山尾悠子はお酒の入っていないときのほうがよいような気がする。