パラダイスビュー

morinori2009-10-18

彼岸をすぎて秋になると、陽射しがオレンジ色を帯びて柔らかくなると同時に、家のなか奥深くまで光が差し込むようになる。いままで陰になっていたおかげで、行き届かない日頃の掃除の荒さが目立たなかったのに、この季節になるとどうも家じゅうのあちこちの汚さ(ほこりが積もっているとか、手あかがついているとか)そういうのが気になってくるのよねえ。というわけで、10月に入ってから急にあちこちをきれいにしています。ついでにたまった本とか洋服なんかも片付けはじめ、引っ越しか?という勢いです。台所もクウネル本の『ずらり 料理上手の台所』なんかを参考にあちこち置き場所をいじったりしているもんだから、ここのところはかばんに文庫本と並んで常にメジャーをしのばせ、東急ハンズやらIKEAやらに行ったりしてます。本を片付け始めると、とくに昔の雑誌なんかを整理し始めたらそれはそれで止まらなくなるし、そういう時に限って、友人から悩み事相談が舞い込んでは飲みに行き、茶道部のお茶会も近いので、有志で自主特訓をしたりと、はああ、なにかと忙しい。ああ、窓も拭きたくなってきた。

今回の一連の片づけ&掃除で置き去りにされているのが庭で、たいして広くはないけど、それでもほっておけば雑草だらけになるし嫌いなタイプのコケが繁殖してくるわで、そこそここまめな手入れが要求されるのだが、今年は夏以来いろいろあってほとんどかまわずにいたら、やっぱり雑草&いやなコケで悲しい場所になってしまった。ほどよく雑草が茂っているのが気に入られているのか、さいきんはすっかり近所の猫たちのたまり場ともなってしまい、それはまあともかく、このまま冬が来るのを待って雑草が枯れてくれるのを待つか、それとも今からでも手入れをしたほうがいいのか悩み中。デレク・ジャーマンのガーデン本には、「Paradise haunts gardens and it haunts mine」とあるが、私の庭にパラダイスがやってくるのはいつになるのだろう。

日中、CSでヒチコックの『フレンジー』を観る。珍しく美女が登場しないところが、かえってなまなましい感じ。中盤の殺人者のアパートからカメラがどんどん引いて路上に出るカットが緊迫感があってよかった。