The Letter

最近の風邪はしつこいのか、それとも単に自分が歳をとったというせいなのか、年末からの風邪がちっともよくならない。体調の悪さからか、あごも痛くなってきて、通っている歯医者さんに治療のついでに金曜日に相談したら、「歯軋りしてますね」とあっさりいわれて落ち込む。私って歯軋り女だったのか。（でも、隣で寝ているだんなさんから文句を言われたことが一度もないのはなぜだろう。）とりあえず、体調が良くなればあごの痛みも取れるだろうということでしばらく様子を見ることに。年明けからなんだかさえない。

三連休は、そんなふうだから外出してもいいことなさそうだし、家に引きこもろうと思っていたんだけど、うらわ美術館で面白そうな展示会がやっているのを思い出し、天気もいいし、出かけてみた。メイン展覧会もいいけど、となりの小規模展示（しかも無料）の『郵便がつなぐ美術』に、切手好き・手紙好きのハートをわしづかみにされる。

これまでいちばん多く手紙をやり取りした相手は、まちがいなく母。その母と、お正月に電話したとき、つまんないことから口論になってしまった。そういうときは「あなたにはがっかりよ」みたいな手紙がソッコウで送られてくるのが常だし、お互い頑固者で謝るのは不得意だもんだから、今回もいつものような手紙が届いたら返信しよう、そこで、あらためて謝罪するほどじゃないけど確かに自分にも（ちょっと）非はあるような気もするので、そういうことを伝えようと思っていたのに、今回に限ってまだ母から手紙がこない。どうしようかな。先日の須賀敦子の特集番組を録画したビデオテープを送ってあげなきゃならないので、そのついでに私から手紙を書いてみようかな。美術館で買ったポストカードに短い言葉で。