マジックアワーに帰宅しただんなさんと『ザ・マジックアワー』を観る

地味なあじさい

ケーブルテレビ「シネフィル・イマジカ」でやっているエリック・ロメール特集は録り貯めしながらすこしづつ消化中。昔観て好きだった『友達の恋人』『緑の光線』『クレールの膝』は今回見てもやっぱりいいな、と思うし、この特集ではじめてみたなかでは今のところ『獅子座』『コレクションする女』が面白かった。すっかり忘れていたのは『海辺のポーリーヌ』で、アジサイの咲く別荘でポーリーヌがバカンスを過ごすということ以外まったく記憶に残っていなかったからかえって新鮮だった。

海辺のポーリーヌ』は、あのアジサイが印象的で、映画の参考書といえば例の『映画千夜一夜』(中公文庫)を開くと、蓮實センセイがやっぱり「ちょっと綺麗すぎたでしょう、画面もピシッときまりすぎててね」とやや批判気味になっているのにつられてか淀川センセイも「初めからアジサイの花が見えたり、何か気取ってたよ」(ともにp170)とおっしゃっているのが面白い。あのアジサイがあんなにきれいな紫でこんもりとしたものじゃなければもうちょっと違った画面になっていたのかもしれないけど、それにしてもあのアジサイは見事だった。

比べるわけじゃないけど、今日の写真は我が家のアジサイヤマアジサイなので花は控えめ。あのこんもりしたアジサイはうちの庭には似合わないかなと思っている。

夕方、だんなさんが早めに仕事を切り上げて帰ってきた。遊びに出かけるのにも中途半端な時間だし、レイトショーでも観にいくか、ということになって『ザ・マジックアワー』を観にいく。我が家では前作の『THE有頂天ホテル』の評価は高くなかったけど、『ザ・マジックアワー』は面白かった。私のなかでは『ラヂオの時間』以来のヒット。