豪雨の前兆

啄木がサイコー

火曜日からの携帯本に関川夏央『豪雨の前兆』(文春文庫)を選んだから、というわけでもないけど、職場が豪雨に見舞われた。被害にあったのは上司で、流されてしまった先はもともとなじみのあった場所でよかったと思うけれど、ほんと、突然でびっくりするなあ。ときどきこういうことがあるので、もう慣れっこになっているはずなんだけど、やっぱり思う。私、この会社でやっていけるんだろうか。

『豪雨の前兆』を読んでいたら、どうしたってマンガ『「坊ちゃん」の時代』シリーズが読みたくなってくるので、全5巻をベッド脇に積み上げて眠る前にちらちらと。もう、何回読んだだろう。2巻の解説で川上弘美が書いているように、このシリーズを読むと、漱石も鴎外も啄木も、関川夏央谷口ジローの作り出したキャラクターでしか思い出せなくなってくるからすごい。ちょっと罪作りなマンガだと思う。

夜、仕事の付き合いで参加した飲み会で盛り上がったのは、これまたマンガの話。猫十字社『黒のもんもん組』がキーワード。こっちは楽しいおつきあいとして、恵みの豪雨の前兆となってほしい。