本のおまけ

3巻をいっき読み

古本にはときどき思いがけないおまけがついてくる。グレゴリ青山『ブンブン堂のグレちゃん』の場合にはキャラメルの宣伝栞だったり古い手紙だったり。今日はブックオフに行って、あんまり買うものがないなあと思いつつサン=テグジュベリ『夜間飛行』(新潮文庫)と深沢七郎『言わなければよかったのに日記』(中公文庫)なんかを105円で買ったら、『夜間飛行』に「佐竹君へ」と書いた手紙が挟まっていた。音楽系サークルの先輩らしきお姉さまから後輩の佐竹君へ「がんばってね」のメッセージは伝わったのだろうか。

図書館で借りた本に期限切れの請求書が挟まっていたりすることもあった。栃折久美子『モロッコ革の本』(筑摩書房)を古本で購入したときは、新大阪から岡山を経由して宇野まで行き、フェリーで高松に渡って高知まで行くような日程表が挟まっていたし、挟まっているものに興味は尽きない。

そういえば『yom yom』5号の岸本佐知子「カブトムシ日記」でも紹介されていた山名沢湖レモネードBOOKS』は、この日記で紹介されてから気になってすぐに購入したんだけど、そこに登場する超本好きの岩田くんは、本を読んでいるときに何かが挟まっている感じがするのが嫌いなので栞も嫌い、という設定だった。こんな古本のおまけを見つけたらどうするのかなあ。ちなみに私は古本の「おまけ」も栞も捨てられず、読んでいる最中はたいがい最終ページ(文庫で言うと解説のある辺り)に適当に挟み込み、読んだら元のとおりに本に戻す派です。