布張りの手帖

Beautiful Songsライヴの手帳もあり

いったん「コレ」と決めてしまうと、なかなか浮気できない性分なので手帳も学生のときからずっと「クォバディス」。1週間単位でページの右端を切り取るのも、ホワイトペーパーにグレーの罫ですっきりしているのも好きでずっと「ビジネス」を愛用。2,3年前からははアイボリーペーパーもいいなあと思って「ビジネス・プレステージ」に切り替えた。使い終わった手帳はカバーをはずして、背に年号を記入して、引き出しに年代順に並べてある。

手帳をしまった引き出しには布張り製本した小ぶりのノートもいくつか入っていて、これは手帳には書ききれない何かを書きたいなあと思って買い集めるんだけど、実際にはほとんど使われていない。それでも布張りのノートってなんだか特別な感じがしてついつい欲しくなってしまうのだ。

少しずつ読んでいたエマニュエル・ボーヴ『あるかなしかの町』(白水社)は、白い紙のカバーをはずすと、臙脂色の布にタイトルが銀で箔押しされた本体が出現し、ちょっと小ぶりのノートや手帳を思わせる。引き出しの手帳やノートと一緒にしまっておいてときどきそっと取り出して読みたくなるような、そんな佇まいの本。