読書と鉄道

女子と鉄道汽車旅放浪記今日は立ち読みじゃなくて座り読み。会社に置いてあった『銀座百点』(5月号)をお昼休みに自席で読む。関川夏央×酒井順子×原武史の巻頭座談会「旅の目的は乗車にあり 〜鉄道好きの列車礼賛〜」が面白かった。”鉄ちゃん”と思われたくなくて、ローカル線に乗るときは「親戚の葬式かなんかでちょっと田舎に来ました」というフリをする関川夏央がおかしい。酒井順子はというと、雪を見るために乗った日本海側の電車で『夢千代日記』するらしい。原武史は教科書を開いて地元高校生と同化しようとしていた過去を持つ。それぞれ一人芝居でマニアじゃないふりをする人々。こんな鼎談を読んじゃうと宮脇俊三はもちろん『女子と鉄道』や『汽車旅放浪記』を読んでみたくなる。読む場所はもちろんローカル線で。夕方3時過ぎの京浜急行あたりが似合いそう。

ほかには、いしいしんじのエッセイ「タッちゃんとカッちゃん」が、あだち充の『タッチ』そのままの双子のはなしで面白かった。