幸せの黄色いスピン(×2)

スピン以外は対照的

心情的には昨日の夜から始まったGW。5月の連休のところで結婚記念日があるので、だいたいそのあたりのどこかで、いつもよりちょっと上等な食事をしたりするのだけど、今年はなかなかスケジュールが合わず、27日に決行。でもかえって前夜祭みたいで楽しい。来年もこの手で行こう。

前夜祭が始まる前に寄った本屋さんでこの1週間の読書用に。

二冊の本にはまったく同じ、鮮やかなカナリヤイエローのスピンがついていて、それだけで幸せな気持ちになる。昨日のレストランでいただいた花束と一緒に、午前中の明るい陽射しで記念撮影。

午後、さっそく『めぐらし屋』を読む。次第に荒れた天気に。雷とともに雹が降る。

忘れていた記憶をひとの協力を得て突発的に思い出すことと、なんの記憶も持たなかった幼少時代の自分の姿や親の横顔を、確実に存在している写真や、映像や、身につけていた衣装、それから肉親をふくめたたくさんのひとたちの証言によって構築していくことは、どうちがうのだろう。人生最初の記憶がそれぞれの年齢で異なるように、記憶を持つ生きものとなっていく過程もみなちがう。存在した記憶をいったん失ってからつくり直すのと、最初から存在しなかったものを無理にこしらえていくのとでは、どんな差異があるのだろうか。 
堀江敏幸『めぐらし屋』毎日新聞社

雹から雨に変わり、その雨もやんだら一気に気温が下がった。1週間の計画についてあれこれ頭をめぐらせ、とりあえず明日は不忍ブックストリート一箱古本市に行こうかな、と思っている。よい天気になりますように。