陽だまりで魅惑者を読む

ロリータ

昨日に続いていいお天気の週末。布団が干したくなる。

暖かいので2階の窓を開け放しても寒くないところがすごい。陽だまりで読書を決め込む。新訳のおかげで『ロリータ』の面白さがわかり周辺が気になっていたところ、先月実家に行って本棚を整理しているときに、ずっと昔に買ったまま読まずに置いておいた『魅惑者』が出てきた。『ロリータ』の原型とされる初期のナボコフ作品。今日はそれを読む。

短編ながら『ロリータ』の要素満載で面白い。特にラストはたたみをかけるような展開が映画を観ているようで楽しめた。しかし少女の魅力はドリーのほうが毒気があって、ずっといい。少女の人格を考えれば、テヘランの女子がこれを読んだら、ロリータ以上に立腹すること間違いなしの問題作だと思う。