チョコレート戦争

morinori2006-11-29

年齢のせいか、ここのところ夜、紅茶や緑茶を飲むと眠れないようになってきた。コーヒーは少し薄めに淹れればかろうじて大丈夫だけど、毎日は飲まないようにしている。というわけで、食後はほとんどほうじ茶、ハーブティージャスミン茶などを日替わりで。香港から戻ってからは鉄観音がレパートリーに加わった。おかわりがたくさん出来るのも嬉しい。食事中にお酒を飲んでも、食後には甘いものがほしくなるので、冷蔵庫には必ずチョコレートが入っている。チョコレートの美味しさとだんなさんとの争奪戦の激しさはほぼ正比例。ここのところペニンシュラのチョコレートをめぐって熱い戦いが続いている。戦いがようやく落ち着くと、チョコレートをかじりながらお茶を飲み、お茶を飲みながら、またつまむ。至福の時間。

「ああ、おいしかった」彼女はほっとひと息ついていった。「これでアーモンド・ケーキかさくらんぼがあれば最高だけど。甘いものっておいしいわ、そうでしょ?」

カポーティ『ミリアム』 川本三郎訳 新潮文庫『夜の樹』所収

甘いものを食べ過ぎたときの言い訳として浮かぶのはいつもこのフレーズ。「そうでしょ?」と聞かれて、心の中で「もちろんよ!」と叫ぶ。

帰りの電車から、村上春樹訳「ギャツビー」を読み始める。第1章の冒頭は、野崎訳ではやや読みづらかった印象だけど、村上訳は驚くほどこなれていて読みやすい。あとがきに「文章の奏でるリズムをなによりも重視した」とあるけど、これがそういうことなんだろう。