ささやか自慢

日曜日、今年最初の映画はなにを観ようかなと、あれこれ悩む。お正月休みに読んだ『パリ左岸のピアノ工房』が良かったので、『ピアノマニア』はちょっと気になるけど、調べたら公開にはまだ早かったので後回し。『永遠の僕たち』も観たいなあ、でも、隣駅のシネコンで『ヒミズ』がかかっているので、今日はこれに決めた。というわけで『ヒミズ』を観に行った。若い二人の身体を張った演技が素晴らしくて、とくに、二階堂ふみの、つらいことを全部引き受けている役どころが良かった。一人で涙してたら、隣のおばさん(見知らぬ人)が「暗い気分になるわ」と吐き捨てるように呟いたので、泣いていた自分が恥ずかしくなり、あわててハンカチを隠す。いや、でも、良かったと思うんだけど、おばさん。
園子温監督については、先日、CSで『愛のむきだし』を録画してそのままになっていたので、こっちもはやく観たくなる。楽しみ。

帰りに本屋に寄って、だんなさんに頼まれた椎名誠の『岳物語』を買う。那須の温泉の帰りにいつも寄り道するカフェにこれが置いてあり、読みかけただんなさんから「面白いから本屋さんで買ってきて」と言われていたのだ。椎名誠は持っていないので買いに行ったら、カバーが山田詩子さんになっちゃってるのね。嫌いじゃないけど、カフェにおいてあった昔のカバーのほうがシンプルで好みだったかも。

書店でもらった栞を適当なところに挟んで渡したら、「すごい、なんでわかるの?」と言うから、なにかと思ったら、挟んでいたページがちょうど、カフェで読んでいたページだったらしい。ふふん、どうだ、すごいだろう、と、ちょっと得意げにしてみた。