それから、天気がよくなった

顎の痛みが引いたと思ったら、今度は右耳の調子が悪くなり、ときどき軽い痛みを伴う張ったような感覚に襲われるので、雨があがるころを見計らって、いやいやながら耳鼻科へ。人生ではじめての耳鼻科とあってものすごく緊張するが、J.J.植草甚一似のおじいさん先生に「こんにちは、どうされました？」とやさしくされてちょっとホッとする。検査結果も異常なし。ストレスなのか。

病院帰りに買った平凡社コロナ・ブックスの『作家のおやつ』には、耳鼻科の先生に似たJ.J.も登場。J.J.ご推薦の人形町の壽堂の「黄金芋」はニッキの味が私も大好きで、ほんとーにたまーに人形町に行くときがあると、ついつい買ってしまう。うう、食べたいなあ。ほかは、茨木のり子の自宅の写真が可愛かった。黒電話をおいた小机に敷かれた紺の格子縞の布と果物のテーブルの茶系のチェックの布がすてき。そして当然のように表紙のような蜜をたっぷりたらしたホットケーキが食べたくなり、明日の朝ごはんはこれにしよう、と決意するのだった。

本屋さんでは一緒に新訳のヘミングウェイ『移動祝祭日』（新潮文庫）も購入。大好きな本がこうやって新訳でしかも文庫で読めるようになろうとは！うれしいなあ。