酒に呑まれた休日

浦霞

久しぶりの日記なので、何から書いていいのやら。けれども日記というのは過去のことをそうあれこれ思い出して書くものでもないと思うので、とりあえず今日のことを。
3連休の最後はおだやかですばらしい一日だった。特に何をしたわけでもないけれど、秋の心地よい空気のなかでのんびり過ごしたというだけで、もうそれだけで良いのだと思える一日。久しぶりにぐっすりと眠って、これだけ眠ることができたならもう十分とも思っていたのに、さらに昼寝までできて、そんなふうにいつまでも秋は眠いと思うのは、まだ夏の疲れが残っているからなのかなあ、などとぼんやり考えて、縁側で本を読んだ。

昼間から『新編 酒に呑まれた頭』もどうかと思うけど、個人的には『私の食物誌』よりもこっちのほうがずっと好き。吉田健一が飲む旨いお酒のように、するすると体にしみこむ。東京と新潟の往復を飲みとおした吉田のようにとまでは、体力的にも無理だけど、ちょっとならって私も早い時間から一杯。庭を眺めながら。こんな日が明日も明後日もも続くといいけど、そこはやっぱり「酔旅」にもあるとおり、「そう何でもこっちが思うとおりにはならない」(ちくま文庫p119)んだなあ。